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「心のイケメンになろうぜ」俺たちポジビスト vol.3ゴリ山田カバ男さん

「今やっていることは天職だと思っています」と笑顔で語るのは、埼玉県所沢市出身のシンガーソングライター、ゴリ山田カバ男さん。

一度聞いたら忘れない強烈なインパクトのお名前ですが、実は見た目へのコンプレックスに悩み、いじめに苦しんだ経験をお持ちなのだとか。現在、路上ライブを中心に精力的な活動を続けているゴリ山田さんは、そんな過去を少しも感じさせないポジティブオーラの持ち主。一体彼はどのようにしてコンプレックスと決別し、現在の姿へと変貌を遂げていったのでしょうか。


ポジティブでビッグな人たちの生き方に迫る「俺たちポジビスト」、第三弾である今回のゲストはシンガーソングライターのゴリ山田カバ男さん!ゴリ山田流ポジビストのススメ、ポジティブになりたいデカメンズにとってすごく参考になるお話が伺えました。

思い切って自分のコンプレックスを名前に

――インパクト大のアーティスト名ですが、ゴリ山田カバ男さんの名前の由来は?

小さい頃から見た目で「ゴリ」とか「カバ」って呼ばれることがあって、バカにされたりいじめに遭ったりした時期がありました。当時は容姿へのコンプレックスがめちゃくちゃあったんですよね。そして、そう思えば思うほど暗くなっていって、さらにいじめられるっていう悪循環。それを経験したからこそ音楽で何か伝えられることがないかなと思っていたんですが、歌を始めたばかりの頃は下世話な話だけど”モテたい意識”みたいなのがあって、吹っ切れていなかったんですよね。ずっとカッコつけてやってました(笑)。当時はイケメンの男友達とユニットを組んで1年位音楽活動をやっていましたが鳴かず飛ばず……。で、切り替えて「かっこ悪い自分をさらけ出していこう」と思い切って自分のコンプレックスを名前にしたわけです。

サカゼンのイメージキャラクターである石塚(英彦)さんをはじめ、テレビに出てる太ったタレントさんってネガティブな人いないですよね。超明るくてコンプレックスを隠さない。そういう人の方がカッコいいし、逆にモテるんじゃないかなって本気で思ったんです。それからは開き直って、じゃあまず名前から笑われてやろうと(笑)。名前のインパクトをきっかけに歌を聴いてもらえたらいいって思えたんです。

――自虐的な名前でもあるけど、実はポジティブな意思の表れなんですね。

最初は路上ライブやっても誰も立ち止まってくれなくて、本当にこれで良かったのかって不安になった時期もありましたけど、ようやく僕の名前と音楽が少しずつ定着してきた感じがあって、いつの間にか自分の中でも心地良くなってきました。今では誇りを持って「ゴリ山田カバ男」を名乗っていますよ!

――シンガーを目指そうと思ったきっかけは?

昔から歌が好きで、小学校の頃から漠然と歌手になりたいと思っていたんですけど、長男に生まれたがゆえに親に言い出せなかったんですよね。長男はしっかりと安定した職業に就かなきゃって意識があって。代わりに「保育士になる」っていう夢を公言してました。まあ、子供は好きでしたし。でもなぜか小学校の卒業文集には、「世界を股にかけるアーティストになりたい」って書いてあって自分自身でもびっくり!やっぱり当時から本音は変わってなかったんです。実家ではずっと夜に布団かぶって、ウォークマンで音楽を流しながらこっそり歌ってました(笑)。


中学校の頃はアイスホッケー、陸上部を経て合唱団に入ったんですが、ある日先輩の合唱を見て鳥肌立つほど感動して、「やっぱり歌ってすごい!僕も歌やりたい」って思いました。

高校時代は週3〜4回のペースでカラオケに行きまくって歌を歌う日々。当時はCHEMISTRYやEXILEなど男性ボーカルが注目を集めていた時で、彼らの歌や楽曲にも影響されていましたね。バイト行ってカラオケ代を稼ぐみたいな生活を送ってて、カラオケ活動はもはや部活のような状態。MDにマイクを繋げて歌を録音するんですよ。それを後から聴いてひたすら反復練習するというメニューを、僕と同じく歌好きの友人と行っていました。

で、大学2年の頃にボイトレに通いだしたんですが、卒業後は新卒でサラリーマンに落ち着きました。でもやっぱり歌を諦められず就職3年後位に、ようやく親に「歌がやりたい」って言って土下座したんです。

――ご両親には反対されましたか?

幸いにも両親は音楽に携わるお仕事をしていたので、意外にも「全部自分でやって、自分の人生に責任取れよ」の一言で許しをもらいました。もう自立してそこそこ大人だったからかもしれません。そこから会社を退職してボイトレを再開しながら、先ほどお話ししたユニットをスタート。その後1年で解散して今の活動に至るという感じです。

目の前を何人の人が通り過ぎて行くんだろう


――現在は武道館ライブを目指して毎日路上ライブを行っているそうですが、音楽活動1本で生活しているんですか?

歌を始めてからしばらくはバイト生活でしたが、ありがたいことに1年前からは音楽だけで食べていけるようになりました。今は路上やライブハウスでライブをしてCDやグッズを作って売って、という日々を送っています。

――路上ライブはどんなきっかけで始めたんですか?

通っていたボイトレ教室の友達が僕より先に路上ライブをやってたんですよね。で、いつの間にかライブで明らかに僕より多くのお客さんを呼ぶようになって……。やっぱり不特定多数の人に聴いてもらってファンを増やすには路上ライブをやるしかないって思ったのがきっかけです。ライブハウスで数だけこなしててもお客さん増えないんですよ、やっぱり。

――路上ライブをやっていて辛いこと、嬉しいこと何ですか?

辛いことは……、とにかく夏は暑いし冬は寒いってことですかね(笑)。ライブのブッキングが入ってたり、よっぽどのことがない限りほとんど毎日路上で歌ってますから。まあ、あとは「目の前を何人の人が通り過ぎて行くんだろう」って、そればかり気にしてる時期があってその時は辛かったです。いっそ通過した人の数を数えてやろうかなって思ったほど。誰も聴いてくれない状況でCDも売れなくて、何のためにやってるのかわからないって落ち込んでいました。


反対に嬉しいのは、僕の名前も音楽も知らない人たちが立ち止まって歌を聴いてくれる、CDを買ってくれる、後日ライブに来てくれるということ。もうそれが最高に嬉しくて、辛かったことを帳消しにして忘れさせてくれるんですよ。今ではお客さんの数も増えて自信に繋がっています。「通過していく人はどうぞ通過してください。こんなに楽しい場所があるのにもったいないなー」って思えるようになりました。もちろん今でも自信をなくす時もありますけどね。その度に軌道修正して自分と向き合っています。

どう考えてもポジティブになった方がモテる。心のイケメンになろうぜ(笑)


――デビュー曲の「ブサイク賛歌」はPosiBigの思想にぴったり。まさにポジビストのススメみたいな内容の歌だなって思いました。

どのCDにも収録されている僕の代名詞的な曲であり、ライブの定番曲でもあります。コンプレックスを持っていて何か始めようってなった時に「でも俺なんか」って考えちゃって結局動き出せない人、自分を変えたいけど変えられない人って多いですよね。僕自身も昔からずっと自分の体格や性格をコンプレックスに感じて過ごしてきたからわかるんですけど、今考えるけどすごく損してきたなって思うんです。考えるより先に動き出しちゃえば変わることって多いじゃないですか。そういう想いを伝えたくて歌詞を書きました。

誰かや何かのせいにして自分で動かないこと、それこそがブサイクってことなんだよって歌っている曲。考えてる暇があったらとにかく動いて、心のイケメンになろうぜって(笑)。そう思ってもらえるきっかけになれば嬉しいし、僕自身もこの曲に救われているんです。

ゴリ山田カバ男「ブサイク賛歌」 (Official Music Video)


――ゴリ山田さん自身の応援歌でもあるんですね。

昔は自分が太っていることが嫌でコンプレックスを隠すのに必死だったんですよ。すごくイジリにくいキャラで、友達からもきっと扱いづらいと思われていたんじゃないかと思います。だからこそ今は「ゴリ山田カバ男」と名乗ることで自分をさらけ出していって、何ならデブとブサイクの希望になろうじゃないかと。イジられても自分のことを堂々とデブとかハゲって言える人たちって素敵だし、どう考えてもポジティブになった方が絶対にモテると思いますよ。

――ポジティブになってモテましたか?

モテているかは何ともですが(笑)、昔から知っている友達には「変わったな」とか「楽しそう」って言われますし、本当に多くの方に応援していただけるようになりました。YouTubeに僕のライブ映像を上げてくれているファンの方がいて、それをきっかけにバラエティ番組にも出演することができましたし、その反響でより多くの人に知ってもらえました。動き出したからこそ今があるっていうのは自信を持って言えますね。何より今、自分がやりたいことができているというのがすごく嬉しいです。


――武道館を目指して路上ライブでCDを売っているゴリ山田さんですが、最近はソロ活動以外にユニットも組んでいるそうですね。

武道館はカバ男になった時からの夢で、もしそれを本気で実現できたらすげーなって思いがあってずっと続けていますが、それと並行して長友梨沙というアーティストと一緒に「ドス☆恋☆部屋」というユニットを始めました。いや、これがすごく楽しくて!もともと長友は路上ライブをやりながら看護師をやってる“ナースシンガー”だったんですよ。しかも僕と同い歳でぽっちゃり系!歌を始めた時期もそんなに変わらないし、ライブハウスで一緒になることが度々あって、僕の方から何か一緒にやろうって誘いました。

彼女は表現力豊かな女性ですごくユニーク。一緒にコントとかお笑いみたいなこともライブでやってます。今2人で話しているのは「きっかけは何でもいい。最悪音楽じゃなくて体当たり系のお笑い芸人みたいなノリで知られて、その後に曲を聴いてもらえたらそれでもいいよね」ってこと。ユニット名に関しては僕自身、相撲が大好きなので「ドス☆恋☆部屋」になりました。デビュー曲のタイトルも「ひとり相撲」と言います(笑)。こちらもぜひチェックしてみてください!

ドス☆恋☆部屋「ひとり相撲」 (Official Music Video)


――今後ライブの予定は?

2018年2月12日(月・祝日)に新宿HEAD POWERでワンマイライブをやります!また、2月20日(火)には大塚のHearts+ 「ドス✩恋✩部屋主催ライブVol.11 二月場所」を開催するので、ぜひ遊びにきてください。

後記

自分のことをブサイクと連呼していたゴリ山田さんですが、実物ははっきりとした目鼻立ちの笑顔が素敵な爽やかデカメン。「痩せたらイケメンになるのでは」といった声がYouTubeのコメント欄にも寄せられていたのですが、「いやいやいや……。すごく有り難いですけど、(「ブサイク賛歌」で売ってるので)ちょっとやり辛いですね(笑)」と照れ臭そうにしていたのが印象的でした。ただ、今のところ痩せる気はサラサラないそうです(笑)。デブの星になりたいと語る、ゴリ山田さんの今後の活躍に乞うご期待!

<ゴリ山田カバ男さんプロフィール>
埼玉県所沢市出身シンガー。路上ライブを中心に毎日活動し、「90日間でCD1万枚お届け!」企画に挑戦している最中。2014年に1stシングル「ブサイク賛歌」、2015年に2ndシングル「離さない☆」、1stアルバム『G.K.O』、2ndアルバム『アコ山田カバ男』をリリース。2015年に『モヤモヤさまぁ〜ず2(所沢編)』(テレビ東京系列)、2017年に『THEカラオケ バトル』(テレビ東京系列)に出演し、注目を集める。
・オフィシャルブログ
https://ameblo.jp/goriyamadakabao
・ライブ動画
https://www.youtube.com/user/kojicha/featured

■「俺たちポジビスト」バックナンバー
「三段腹から一段腹になったときは"やべえ"って思いました」 俺たちポジビスト vol.1 東田拓也さん 前編
「着られる服がなくなってオシャレに目覚めた」 俺たちポジビスト vol.1 東田拓也さん 後編
「カラダがデカいことをコンプレックスに思ったことはない」 俺たちポジビスト vol.2 辻幸弘さん

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