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【DDTプロレス・高木三四郎さんインタビュー】<後編>社長レスラーの経営手腕にせまる!

レスラーとして熱く豪快な試合を披露しながらも、数々の興行を成功させ、長年にわたり団体を維持する、見事な“経営手腕”の秘密が知りたい!

高木三四郎さんへのインタビュー企画、後編では、ちょっとマジメなビジネス視点の“ためになる”お話をお聞きします。

■マッチョなカラダづくりやファッション、食事についてお聞きした<前編>はこちらから!
【DDTプロレス・高木三四郎さんインタビュー】<前編>強くて賢いポジビスト!


プロレスラー/経営者としての高木三四郎とは!?

――プロレスラーと経営者の二足の草鞋を履かれているわけですが、大変だなと思うことはありますか?

高木:気をつけてるポイントというのは、正直なところ言うとそんなに無いです。やっぱりレスラーとして、経営者だからといってリング上でおざなりにするわけにもいかないし、体は最低限鍛えておかないといけないですから。

――そういった日頃の備えが、今のカラダを保っている秘訣であるようにも思います。一方で、高木さんは非常にアイデアマンだなと思うんですが、そういったものはどういうときに思いつくんでしょうか。

高木:こう喋っている間にポッて思いつくこともあれば、ボーっとしてる時に「こういうこといいかな」と思いつくこともあったり、タイミングはバラバラだったりするんですけど、いろんなところにアンテナは張っていて。で、パロディーだったりそういったものは好きだったりするので。例えばこの前、AKBの総選挙で結婚を発表したメンバーがいて、大島優子さんがそれに対してInstagramで“4文字”を書いた帽子とかをやったりすると「あの帽子、いいなあ」ってことを考えて、試合で着けようかなって思ったり(笑)。そういうのはホント、思い付きですよね。


――AKB総選挙といえば、DDTも総選挙としてレスラーの人気投票企画をされていますよね。

高木:AKBさんは2009年から総選挙をはじめてますが、うちも2010年からなので、かなり前から取り入れさせていただいてますね。でも単純に、ああいうのレスラーからすると嫌なんですよ、人気のバロメーターになるので。でも“レスラーが嫌がるもの”っていうのは、実は“お客さんが見たいもの”なので。やっぱりそういうものもポイントなのかなと。

――見る側としても、高木さんのアイデアには常にツボを突かれている気がします。トレンドということで、<Yahoo!トップ>のトピックへの掲載を気にされているという記事も拝見しました。ニュースサイトは良くご覧になられてますか?

高木:そこからアイデアだったり、見せ方・出し方みたいなものを参考にすることはありますね。うちに近しいところでいうと、LinQさんという九州のアイドルグループがいて、再編成するっていうのでクビになっちゃった女の子(伊藤麻希)がたまたまウチの東京女子プロレスに出てるんですが、自分でクビになったアイドル=“クビドル”と名乗ってて「それ面白いよなあ」って(笑)。そういうの見たりすると「よく考えてるなあ」と思いますね。

――Twitterで高木さんがエールを送ってるのを拝見しました!

高木:はい、「これ負けてらんないなあ」と思ったりとか。結構いろんなもの見たりとかして刺激されることが。

――わけ隔てなくいろんなジャンルから情報、刺激を得ることが大事なんですね。

高木:僕の持論で、プロレス業界とアイドル業界とラーメン業界ってのはわりと近しいんですよ。ファン層も似通ってるんです。アイドルもそうなんですけど、芽が出てないときから応援するみたいなところが大事だったりするじゃないですか。ラーメン業界も実はそうなんですよ。人気のグルメ雑誌に載ってるラーメン屋さんは、もうラーメンオタクからしたらダメなんです。やっぱり、そういうところに載る前に発見して食べに行くみたいなところが、マニア心をくすぐるんですよね。プロレスもそうなんです。まだ人気が出てないときから応援したいっていうジャンルなんですよ。そういう思考とかファン層も似ているなあと。


高木:例えばで言うと、プロレス業界もアイドル業界もラーメン業界も、カラダの大きなファンが多めじゃないですか。似るんですね、やっぱり。だから、その3つの(ジャンル)で色んなニュースサイトから特選して情報を拾ってきたリとか。

――この3つのジャンルの共通ポイントが“デカメン”だったとは……例えばラーメン店の店主のインタビューとかも読まれたりするんですか?

高木:はい、考えてること一緒ですもんね。どうやったらお客さんに満足してもらえるのか?っていうのも。結局ラーメンもキャラクターなんですよ、味とか全部含めてキャラクター。ただ単に美味しいラーメンじゃ人気店にならないんです。そこに何かしらお客さんが引っかかるような突出したものがないとダメなんですよ。それってプロレスとかでいうところの“キャラクター”なんです。ただ単に強いだけじゃ、上手いだけじゃダメ。そこに何か、その選手として/プロレスラーとしてのキャラクターが突出してないと、やっぱりファンの支持は得られないですよね。


――確かにDDTは、そこを体現している選手がたくさんいらっしゃいますね。

高木:ただ単に強いっていうのを求めるなら、総合格闘技を見ればいいだけなんで。そうじゃないところがプロレスにはあると、僕は思ってる。強いだけの選手が支持されるかっていったら、そうじゃないですよね、キャラクター性だったりとか。アイドルもそうで、ただ単にカワイイとかで人気が出るのかっていったら、そうじゃないんですよ。

――それこそクビドルとか。

高木:あれもオンリーワンですからね、ああなっちゃったら強いですよね。

――伊藤麻希さんとのやりとりを見ても思いましたが、高木さんはSNSを存分に活用されていますよね。DDTの選手にも何かそういったアドバイスをされたりしているんでしょうか。

高木:“媒体”というのがそこまで勢いがないので、どうしてもどんどんWEBに移行していくじゃないですか、その中でやっぱりTwitterというのは個人で発信できるツールとしては最も有効なものなんですよね。そういったものをどんどん活用して、広げたほうがいいよとは言ってるんですけど。とにかく「フォロワー数は増やしなさい」っていうのは言ってます。


――フォロワー数を増やすコツのようなものはありますか?

高木:“やらかす”ことですね。やらかすと、増えますね(笑)。やっぱりマジメなことつぶやいても増えないですね。ただ単に「次、後楽園ホールで試合があるから見に来てください」みたいなのは、ほんとダメなんです。おもろいこととか、ちょっと突拍子もないことやらないといけないな、みたいなのがあって。そういうのが一番拡散するんだなって。

良くも悪くも“事件”とか拡散するじゃないですか。AKB48さんの総選挙で、指原さんの3連覇とか2位の渡辺麻友さんの卒業とかっていう出来事の中で、何が一番残ったかっていうと“結婚”っていうね。そういうことなんだろうなって思います。だから僕はもう、そのギリギリのところでやってかなくちゃいけないだろうなって。特にプロレスはそういうジャンルだと思うんですね。

プロレスの20何年間の歴史の中で、何が一番クローズアップされているかというと、アントニオ猪木が伊勢丹前で襲撃されたりとか、そういうのじゃないですか。“巌流島”とかもそうだし、両国(国技館)で暴動が起きるとか、そういうギリギリ感を狙っていきたいなというのはありますね。そうじゃないと面白くないというか。

――経営者でありながらも勝負師、そこに高木さんのポジティブの源泉を感じます! この記事を読んでいて、高木さんのような人になりたい!と触発される人は多いと思います。そのためのアドバイスがあったら、ぜひ教えてください。

高木:いろんなものを、世界を見ることですよね。今はネットでなんでも拾える時代じゃないですか。「調べてみたいな」と思ったところをチョイスして見ていくっていう。くっだらないものでもいいから何でも見て、「こういうことがあるんだ」っていうね、博識であるというのはやっぱり大きいことだなと。

やっぱり今どうしても、好きなものしかやらない/興味がないっていう人が多くなってきているじゃないですか。そうじゃなくて、自分の嫌いなものでも、何でもいいからとにかく見識を広く持ってやってかないとダメなんじゃないかなと僕は思いますね。

僕はもう変な話、スポーツはほぼ全般、目を通します。今こういうことが起きてるんだとか。もちろん経済、経営、国際政治とか日本政治にも目を通します。<Yahoo!ニュース>とかですけど。でも、あそこを全部、とりあえずトピックスになっているものを見るだけで、なんとなく今これが流行ってる、トレンドなんだ、みたいなものは出てくるんですよ。


――好き嫌いなく情報を見て知識を広げる。それが高木さんに近づく第一歩なんですね! アイデアマンの高木さんが運営するプロレス団体<DDT>には男色ディーノさん、スーパー・ササダンゴ・マシンさんといった個性的な選手がたくさんいます。特にヨシヒコ選手は一風変わったレスラーですが、そういったアイデアも高木さんが?

高木:考えたっていうかね、あれは<WWE>が『ロウ』と『スマックダウン』っていうTVショーを収録するために日本にやってきたときがあるんですよ。そこでブラッドショーっていうレスラーが、対戦相手に麻酔銃で撃たれて……それ自体おかしいんですけど(笑)。酩酊状態で会場のさいたまスーパーアリーナに置いてあった恐竜の人形を見つけて、そのまま「お前なんだ、俺にケンカ売ってんのか!」って言って、恐竜と取っ組み合いをしながらリングに上がったっていう流れがあったんですよ。<WWE>でこんな人形で戦うみたいなものを観客に見せるってのはすごいなと思って、それでマッスル坂井という選手(現:スーパー・ササダンゴ・マシン)に「お前もなんか人形と試合しろよ。どっかで人形探してこい」って言って、それで「はい分かりました」ってアイツが持ってきたのダッチワイフ(笑)

――ヨシヒコ選手が誕生したわけですね。

高木:まさかね、恐竜の人形がダッチワイフになるとは思わなかったですね。

――アイデアはまず高木さんが発見して、それを選手にゆだねたっていう。

高木:それが合致してハマったっていう。昔の一流選手なんかがみんな言うんですけども「一流のプロレスラーはホウキともいい試合ができなきゃいけない」っていう。当初は「人形なんかリングに上げやがって」ってバッシングする大きな団体のファンとかいたりしたんですけど「一流のメジャーレスラーが言ってることだよ」って言い返したら、みんな黙っちゃいましたもん。やっぱりそこだと思うんですよ。僕らはそこを実践しているだけっていう。

――プロレスの土台としての技術と気概があるからこそ<DDT>でヨシヒコ選手は活躍できてるんですね!高木さんのリーダーシップがあるからこそ成しえることなんだなと思いました。最後に、今後の活動への意気込みをお聞かせください。

高木:僕たちみんな、プロレスを世に広げていきたいという気持ちでやってるんです。僕は、プロレスっていうのは“人生の縮図”だと思ってるんですよ。よく言ってることなんですけど、つまらない人生を送ってる人間は試合もつまらない、プロレスラーっていうのは面白い人が多いので。プロレスっていうジャンルは喜怒哀楽のすべてが詰まってるんですね。人を元気づけることができるし、そういった素晴らしいジャンルだと思ってるんで、世間に広めていきたいという思いが強いですね。

一方では誰もがやらないようなバカなことを、どんどんやっていきたいなっていう。先日、東京ドームでお客さんを誰も入れないで、無観客試合で路上プロレスをやったんですけど(笑)。あれなんかもやっぱり、普通の発想じゃないところで勝負していきたいってのがあるんで。誰もが「東京ドームで観客1人もいなかったんですか?」って聞いてきて。


でもやっぱりね、東京ドームだから人がいなくちゃいけないっていう発想が僕らの中ではおかしくて、逆に言うと東京ドームで無観客試合をして、それを発信するメディアを僕らは持ってたんで、そこを発信できたっていうのは一番大きかったのかなって。今はそういう時代なんで。

――今後も試合場で、メディアで、さまざまな場所で高木さんと<DDT>の活躍を拝見したいと思います!8月20日、両国国技館の一大イベントの成功もお祈りしております。今回はありがとうございました。

高木:ありがとうございました。


記者のどんな質問にも真摯に答えてくれる高木三四郎さんは、まさしく「デキるジェントル・ポジビスト」でした!文化系プロレス団体<DDT>の試合は年間を通して試合が組まれていますので、気になった方はぜひ足を運んでみてくださいね!!



■DDTプロレスリング公式サイト
http://www.ddtpro.com/

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